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・藤ヶ谷side

安井「恐くて僕、怖くて」



飛んできた魔鳥はすかさず

キキィーッ！



中島「うわあっ」

安井「郁祥あぁーっ」



バサッ、バサッ！



安井「ごめんなさいゴメンなさい」

中島「祐惺」

河「もういい」

安井「でも僕、助けられなかったんだ！ｸｯ」



恐怖で身体が動かず。



河「お前のせいじゃない、郁祥は奴らにとっては危険分子」



狙われて当然だったって事か。



藤「どういうこと？郁人」

河「俺も、知ったのは転生した今の世でさ」



もしあのとき分かっていたなら。



屋「過去を悔やんでなんになる」

河「屋良さん」

横「今はやるべき事をやるそれだけだ」

塚「そうだね」

薮「うん」



その通り。



安井「それからはどうやって家に帰ったか覚えてないんです」



ただ、無我夢中で。



安井「ママン、ママン」

北「祐惺どうしたんで？」

安井「ギュッ」



そう、俺達は…



藤「なんだなんだ赤ちゃん返りか？もうすぐお兄ちゃんになるんだぞ ｸｽｯ」

北「別にいいじゃん甘えたいときに甘えればよ」



いつかはそのうちしてくれなくなるんだから。

そんなふうに思い、黙ったままひろの胸の中へ。

顔を埋めていた祐惺を見ても気づきもしなかった。

心に、深い傷を負っていることに。



北「親、失格だな」

藤「あぁ、ｸｯ」



―が、それもこれも全ては妖魔の企みのせい。

その頃トッツーと郁人は…



戸「郁祥、郁祥あぁーっ」

河「あいつに何があった？なぁトッツー」



悲しみのどん底に突き落とされていたってわけさ。

愛する子を奪われて―





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