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[現代版] 天使と悪魔

第15章 未来への光り

・河合side

河「照史やつを捜してくれ」

桐山「分かった、でも約束してや見つかっても無茶はせんと」

河「あぁ、フッ」



俺は片っ端から妖魔について調べまくった。

けどネットや本で調べても奴に当てはまるものはなく

苦戦を強いられてしまってよ。

そんなとき偶然入った店である石を見つけたんだ。



河「なんだこれ不気味な色をしているな」

店主「昔の話しです、ある所にそれは綺麗な娘がいたとか」

河「んっ?」



人間でも、天使や悪魔でもない。

もちろん魔物の類でもなく不思議な力を持った少女。

天使、悪魔?

それって俺たち前世の世界の話しみたいじゃん。



店「幻獣、という生き物をご存じですか」



ゲームやマンガとかに出て来るやつだろ?



店「少女はその幻獣の化身だったそうです」



化身?妖魔じゃなく。

人知れずこっそり森の奥で暮らしていた少女は。

あるとき1人の天使に恋をする。

しかし、それは決して許される事ではなかった。

“幻獣の少女、男と交わり子を成したとき闇より魔がいで赤子を奪い自分の分身とし、この世を征服すべしと動き始めるであろう”

なんだそれ?

そして、生まれた子は言い伝えの通り魔の手に奪われ天使の子として育ち。

ちょ、ちょーっと待てそれってまさか。

トッツーのことを言ってるんじゃないよな?

でもおかしい、確かにトッツーには妖魔の血が。

だから宏光が浄化したんだろ。

だが、その子には既に魔の手により汚れた血が注がれており。

汚れた血!?

その血は一時的に抑え込むことは出来ても。

血の元である魔が滅びない限り浄化する事は不可能と言われ。

なに!

一度、分身となってしまったら救われる道は殆ど無に等しい。

魔を消滅させなければ。

妖魔と天使のハーフとして生き続けるしかないと言われている。

トッツーやっぱりトッツーのことだ。



店「この石は、その幻獣の少女の形見いわば角だそうです」

河「‥‥っ」

店「このような汚れた緑色になってしまったのは彼女の悲しみと、身を汚された事によるもの」

河「汚された?」



幻獣の化身はその名の通り獣を操る能力を持ち。

逆に化身が汚されると幻獣たちは魔物と化し、暴挙に出る。

もしそれを操り他の生き物を襲わせたなら奴らは無敵に近い。





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