テキストサイズ

[現代版] 天使と悪魔

第15章 未来への光り

・河合side

河「あ、もう少しその分かり易く話してくれない」

店「少女は子を産んだ後も生きていた魔に捕らわれたまま」

河「えっ」

店「そして魔がことを成すとき汚され、それによって幻獣は魔物化し」



あの騒動は、それで起きたことだって言いたいわけ?

しかし、もし生まれた子が母となり。

他の種族との間に子を成していたなら。

その第一子は、逆に奴らにとって驚異の存在となる。

血と血の交わりとは、摩訶不思議なもの。

ハッ、郁祥!俺とトッツーの子。

だからあのとき拐われたっていうのか。



店「なげき悲しんだ幻獣の少女は未来に全てを託し、自分の子の死を見送った後みずから角を折り命を絶った」



角を。



店「そうしなければ、自分は死ねない存在だったからだそうです」



でもなんでこの店主はこんなことを知っているんだろ



河「あんた何もん?」

店「私は、ただのアクセサリーを売る店の店主ですよ品物を仕入れた際、それにまつわる伝説があった時は興味を示した方にのみ話して差し上げているだけですいつだったかも」



まっ、そんな事はどうでもいい。

この石、何かに使える又は必要っていうのなら。

持っていた方がいいのかもしれないな。



店「そうそう、こんな言い伝えもありましたっけ」



“幻獣少女の角その恨みと憎しみ・汚れを浄化すれば魔に打ち勝つ武器となる、故に親子の絆復活せし”



親子の絆?



店「魔は、人の身体に身を隠し時を待っている。その居場所を角が示すであろうと」

河「それくれ、いくらだ」

店「お買い上げありがとうございます」



チャリン!チャリン―

待ってろトッツー俺が絶対に救い出してみせるから。

その魔の手から…

この店に数ヶ月前、太輔や渉も行っていたことを知ったのは。

全てが終わったときだった

それから2人してもう一度訪ねてみたが何処にも見当たらず。

あれは、あの店はいったい

神の助けだったのかもしれないと思わずにはいられないほど。

摩訶不思議な場所だったんだ。

まるで、導いてくれる為に存在していたかのような。





ストーリーメニュー

TOPTOPへ