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10年恋

第4章 第四章



俺と智くんは相葉と二宮があっという間に消えていった入場ゲートをしばらく見つめていた。


「相葉ちゃん、そんなにニノとふたちきりがよかったのかな」


智くんがふとつぶやいた。


まあ
相葉ちゃんはニノが好きだからな。

振り向かせることに必死なんだよ。


ていうか、

俺は智くんと二人きりというこの状況に困惑していた。


無理に二人で遊園地に行く必要もないよな?でもこのまま解散は悲しすぎる、どうしよう。


戸惑っている俺の手に、何かが触れた。


「じゃあ俺たちもいこっか!俺すぐ迷子になっちゃうから、この手離さないでね!」


ぎゅっと握られた手。

え、まって

俺いま智くんと手をつないでる!?


そして天使のような智くんの笑顔。


抑えていた気持ちが今すぐにでも爆発しそうだった。

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