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泣かぬ鼠が身を焦がす

第32章 愛してその醜を忘るる


「ん…………」


あまりの心地よさに俺の喉から変な声が漏れて恥ずかしい

けど、拓真さんが優しい手つきで頭を撫でてくれるからどうでも良くなった


なんか、すごい気持ちいい
やばい

このまま寝れーーー
寝れーーー…………


寝れない……


穏やかに流れる時間と相反して俺の頭の中は嵐のように荒れ狂っていた


寝れねーよ!!!こんなの!!!
こんなんで寝れるほど俺はまだこなれてねー!!!


「……」


なんで寝れないかって、理由は明白
俺の息子がうずうず疼いているから

つまりは


このまま拓真さんとセックスしたい……


ってこと

でも拓真さんは俺を抱き締めたまんま特に何をしてくるでもない


しかしなぁ
この腕の力の感じからしてまだ眠ってはいないも思うんだよねぇ

さっき俺の頭撫でてたし

俺が起きてるのを察して拓真さんも一緒に起きててくれてるんだろうか

それならそれでいいんだけど
一緒に寝れちゃうようなことしたい

んんんーーー……っ


すごく焦れて
焦れて
焦れて


俺は結局


「!」


顔を上げると目の前にきた拓真さんの鎖骨にキスをした


「っ、純?」

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