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泣かぬ鼠が身を焦がす

第11章 昔離れたあわせもの


会社に着いて、すぐにエレベーターで上に上がる
そして社長室に入ると、伊藤さんが駆け寄ってきた


「社長!」
「どうした?」


えっ
なになに


「少々問題が。何度も電話差し上げたのですが……」
「あぁ、すまない」


電話?
鳴ってなかったけど


俺が杉田さんを見上げると、杉田さんはポケットから携帯を取り出した


「すまない。電源を切っていたんだ」
「左様でしたか」


電源切ってた、って……
デートだから?

うわうわ俺のせいじゃん


「ノラ」
「っ! はい!」


突然声をかけられて、飛び跳ねるように返事をする


「俺はこれから出てくるから、お前は部屋に入ってろ」
「あ……わかった……」


俺が返事をすると、「よし、行くぞ」と言って杉田さんと伊藤さんはそそくさと出て行ってしまった

広い社長室に1人残された俺


「……部屋戻ろ」


結局、話すもなにもって感じなっちゃったな

風呂入ろ


俺は用意してもらった服を脱きながら脱衣所へ
そして浴室に入るとすぐに湯船に入った


「ぶあーーー」


楽しかったけどやっぱ疲れてたんだな
風呂きっもちー

今日は色んなことあったな

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