
天使と悪魔
第14章 すれ違う想い
・藤ヶ谷side
北「俺の家系で続けて長が生まれてるのは、産んだのが長のほうだったからだと言われている」
藤「つまり長じゃない方が産んでいたら違っていたかもしれないって事」
北「俺にもよくは分からねんだけどな」
なーんだ結局はそうなのか
北「が、少なくとも俺が長を産むことはないんじゃね」
藤「それは相手が俺だからって言いたいんだろ」
北「ははっ、よく分かってるじゃん」
それぐらいは。
北「ただ一度だけ」
藤「んっ?」
北「不思議なことがあってよ」
藤「なんだそれ」
北「既に長は生まれていたにも関わらず2年後、再び長が生まれた事があったんだ」
そんな事あり得るのか。
北「あり得たから俺がここにいるんだわ」
藤「まさか」
北「長は光りに包まれ生まれて来る」
藤「あぁ、それもトッツーから聞いた」
北「だから光りの子、天使とも言われてる」
分からなくもない。
ひろが光りに包まれた姿は半端なく綺麗だから。
北「当時は光りの子が2人も生まれたと大騒ぎだったらしい」
藤「それが」
北「俺の両親ってわけ」
おまえ何が言いたい?
北「それは、何百年に1回あるかないかの奇跡なんだと」
藤「奇跡?」
北「長同士から生まれた子は…」
と、そう言い掛けたとき。
戸「北山、北山はいるか」
慌ただしく階段を上る音が聞こえたかと思うと。
戸「わっ、悪い」
いきなり、トッツーが乱入して来て。
戸「最中だったのか」
北「気にするな、もう終わってる」
藤「‥‥っ」
おいそんなにあっさり言うな。
北「なんかあったか」
戸「河合がさ」
こいつが、それに馴染んでしまったからか。
それとも、俺がそうさせてしまったのか…
北「分かったすぐ行く」
コトが済んだ後を見られても動じないひろに俺はただ驚いていた。
北「太輔なにボケっとしているんだ急げ」
藤「あぁ」
あんなに、恥ずかしがっていたのに。
けど、これも長として成長した1つの姿だったんだって後になって知る。
ひろ、お前はどこへ向かっているんだよ。
そこに俺はいるのか?
そんな、一抹の不安が胸をよぎってく。
なんだか手の届かない場所へ行ってしまいそうな気がし。
・
北「俺の家系で続けて長が生まれてるのは、産んだのが長のほうだったからだと言われている」
藤「つまり長じゃない方が産んでいたら違っていたかもしれないって事」
北「俺にもよくは分からねんだけどな」
なーんだ結局はそうなのか
北「が、少なくとも俺が長を産むことはないんじゃね」
藤「それは相手が俺だからって言いたいんだろ」
北「ははっ、よく分かってるじゃん」
それぐらいは。
北「ただ一度だけ」
藤「んっ?」
北「不思議なことがあってよ」
藤「なんだそれ」
北「既に長は生まれていたにも関わらず2年後、再び長が生まれた事があったんだ」
そんな事あり得るのか。
北「あり得たから俺がここにいるんだわ」
藤「まさか」
北「長は光りに包まれ生まれて来る」
藤「あぁ、それもトッツーから聞いた」
北「だから光りの子、天使とも言われてる」
分からなくもない。
ひろが光りに包まれた姿は半端なく綺麗だから。
北「当時は光りの子が2人も生まれたと大騒ぎだったらしい」
藤「それが」
北「俺の両親ってわけ」
おまえ何が言いたい?
北「それは、何百年に1回あるかないかの奇跡なんだと」
藤「奇跡?」
北「長同士から生まれた子は…」
と、そう言い掛けたとき。
戸「北山、北山はいるか」
慌ただしく階段を上る音が聞こえたかと思うと。
戸「わっ、悪い」
いきなり、トッツーが乱入して来て。
戸「最中だったのか」
北「気にするな、もう終わってる」
藤「‥‥っ」
おいそんなにあっさり言うな。
北「なんかあったか」
戸「河合がさ」
こいつが、それに馴染んでしまったからか。
それとも、俺がそうさせてしまったのか…
北「分かったすぐ行く」
コトが済んだ後を見られても動じないひろに俺はただ驚いていた。
北「太輔なにボケっとしているんだ急げ」
藤「あぁ」
あんなに、恥ずかしがっていたのに。
けど、これも長として成長した1つの姿だったんだって後になって知る。
ひろ、お前はどこへ向かっているんだよ。
そこに俺はいるのか?
そんな、一抹の不安が胸をよぎってく。
なんだか手の届かない場所へ行ってしまいそうな気がし。
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