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・北山side

目の前で何か考えているかのように、黙りこんでいる藤ヶ谷。



北「なぁどうしたんだよ」

藤「んっ？あぁ」



これじゃあ、いつもと変わりはしない。



北「つまらねぇよ」

藤「うん」

北「藤ヶ谷あぁ」



クイクイッと､袖を引っ張っても反応はいまいちで。



北「ちぇっ、もういいわ」



ボスッとベットの上へスライディングしても。



藤「‥‥‥」



横尾さんのマンションで、千賀と宮田の３人して一体なにを話していたんだろ？

ふと気にはなったが…



北「関係ない関係ない夢の中だぜ今は､ｸｽｯ」



夢の中？

なのに俺は、どうしてそんなふうに思ったりしている

不思議な感覚…



北「藤ヶ谷、これは夢だよな？」

藤「へっ？何を言っているんだ、おまえ」

北「あっ、喋った藤ヶ谷が喋ったぁ」

藤「‥‥‥」



また黙っちまったぜ、ﾁｯ

それも冷たい視線を浴びてしまい。



北「いーだっ」

藤「はっ？」

北「いじけてやる」

藤「えっ？」

北「相手してくれない藤ヶ谷なんて」

藤「散歩にでも行く？」

北「へっ？外へ」



思わずその言葉に飛びついたら。



藤「なわけないだろ、あの執筆にドやされてしまう」

北「なーんだ」

藤「行きたかった？」

北「そりゃ、家の中で閉じ籠っているよりは」

藤「だよな、ﾌｯ」

北「ﾄﾞｷｯ」



やっぱり藤ヶ谷は、夢の中だと優しい。



藤「外には出れないけれど中庭がある、気分転換にはなるだろう」



ガチャ、バタン！