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幻想世界☆

第12章 寄り添う心②

執筆「おやどちらへお出掛けですか?」



すると部屋から出た瞬間にすぐさまこいつが声を掛けて来て。



藤「心配しなくても外へは出ない」

執筆「さようで、ニッ、藤ヶ谷さま、ちょっとよろしいでしょうか?」



と、何やら二人してコショコショと内緒話をしている様子。

とたんに―



藤「なんど言ったら分かる俺はそんな事をするつもりはない」



藤ヶ谷?



執筆「私もなんどでも申し上げます、これは定められた運命逃れることはできません」

藤「くっ」

執筆「それに藤ヶ谷さま、あなたのお心がこの獣人に対し」

北「俺?」

藤「ハッ、それ以上は言うな」

執筆「ならば早々に、でなければこちらとしても策を練らなければなりませんよ横尾さまのときのように」

北「横尾さん?」

藤「北山、行くぞ」

北「んでも今、こいつ」

藤「いいから!」



グイッっと俺の腕を掴み。



北「藤ヶ谷、ちょ藤ヶ谷ってば」

藤「くっそ、あの執事」

北「なにをそんなに怒っているんで?」



すべてを知ったとき俺は。

こいつが必死になって自分を護ろうとしていたことが分かり。

何もかも承知の上で、その腕の中へ身を投じる決心を固める。

俺も藤ヶ谷が大好きだから




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