
霧島さん
第2章 お久しぶりです、霧島さん
「ふ…ッンンッ」
ちゅっちゅくっ
ゆるりとした水音をたてながら、熱い舌は上顎や歯列をなぞり、私の舌を捕らえる。
次第にどちらの唾液かわからない程絡まりあって、収まり切らなかったそれが口の端から溢れてゆく。
そして、ちゅ、と音を立てて離れた頃には、私の息はあがっていて、甘い熱に浮かされていた。
「霧島さん…」
「あ、」
志月蛍が、痛々しい首の痕に優しく唇を落としていく。
柔らかい髪が頬や肩に触れてくすぐったい。
「はっ…志月、さ…」
くすぐったさに身を捩り離れようとするけれど、後ろからがっちりと抱き締められて、抵抗は無駄に終わる。
そして、再び唇を塞がれる。
「なんだか、逃げているウサギを食べようとしてるライオンのような気分です」
「…笑わないでください」
「可愛いですよ」
「んぁ、」
志月蛍の骨張った大きな手が乳房を包む。少し乱暴ながらも、同時に首筋を吸われ、快感が走る。
ーーむず痒い。硬く勃ったソレに触れてほしいと強く思う。
「志月さん…っ」
「…どうしたんですか?突然抱き締めてきて」
我慢できずに振り返り、志月蛍の固い胸に飛び込むと耳元で意地悪く囁かれる。
「ンッ」
「先を俺の肌に擦り付けてる姿もいい眺めですけど、俺は霧島さんの口から聞きたい」
「ッ」
