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不透明な男

第3章 自覚の無い男


智「面白い奴だな、おまえ…」

笑った拍子に浮かんできた涙を指で拭いながら翔を見る。
すると、なぜか翔の頬が紅く染まり俺から目を逸らした。


智「ん?どうした?」

翔「い、いえ何も」

智「なんか、顔、赤いよ?」


俺は俯く翔の額に手を添える。


翔「!」

智「うーん?熱は…無いみたい。」


翔が固まった。


智「…?翔?…おーい翔くん?」


翔がビクッと震える。


翔「し、ししししょうって」

智「だって、お前の名前だろ?」

翔「あ、はい」

智「翔でいいんだよね?」

翔「や、はい」

智「あ、それとも翔くんが良かった?」

翔「!」


翔の顔から火が出た。



ほんとに大丈夫かよ…

茹でダコでもまだマシだぞ





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