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不透明な男

第11章 背徳


ちょっと煽りすぎたかなと、少し後悔していた。


智「んぁ、あぅ、…っく、な、何個ゴム持ってきてんだよ…」

A「男のエチケットだろう、いくつでも常備してる」


息を荒げる俺に対してコイツは執拗に攻めてくる。


A「っ、そろそろ、降参か…?」

智「お、前が、諦めるんだろ…」


ドSの上に絶倫とか最悪だ。
どんだけ体力あるんだちくしょう。


A「っ、お、お前、意外と体力あるな…」

智「はっ、はぁっ、お前の、部下だからな…」


もう、体力勝負だった。
なんの為にこんな事をやってるのかさえ既に忘れそうだ。


智「あっ、あぁ、っく…ぅ…」

A「こら、絞めるな…っ、はっ」

智「俺より先に、イッても、い、いんだ、よ…?」


火照った顔で、薄ら笑いを見せ付けてやる。


A「う…も、う、早く、吐け…っ、お前、成瀬なんて、嘘なんだろ?」

智「し、らねえよ、そんなモン」

A「この後に及んでまだ言うか…」

智「あ、あぁっ、な、なに…っ」


俺を突き上げながら前を擦っていた手を、俺の根本できゅっと絞めた。
実はさっきからずっとイキそうで、必死に耐えていたんだ。
パンパンに硬くなった俺は、根本を押さえ付けられ快楽を逃す事が出来なくなってしまった。


智「あ、あぅ…っ、く、は、なせっ」

A「ふふ…、そろそろ、吐こうか…」


新しいゴムを出すと、それで俺の根本を縛る。
俺を突き動かし揺さぶりながら、愉しそうに俺にローションを垂らす。


智「んぅ…っ、く、や、やめ…」

A「どうした、泣かないんじゃなかったのか?」


ぬるぬるとした手で俺の中心を撫で回す。
身体は異常にビクつくも、熱の出し場が無くなり何かにすがる様に俺の手が宙をさ迷う。


智「あっ、あぁ…っ、」

A「苦しいだろ…?正直に話せばいいだけだ…」


生理的な涙が俺の目に浮かぶ。
行き場の無くした熱が、俺の脳を溶かしそうだ。


智「あ…、あ、お、ねがい、これ、はずし…っ」


今だとばかりに俺を激しく揺さぶる。


智「んぁ、あっあ、あぁっ」

A「ん…、俺も、もうヤバいな…。早く、言え…」



絶っっっ対言わねえ



俺の頑固がうらめしい。




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