
ツインテールの君
第1章 聖夜の宴のデザートは?
ゲームが終わった。
一同、各々、授与されたプレゼントボックスのリボンをほどきにかかる。
罰ゲームは、二位から下位に向けて、順にこなしていく段取りだ。
「二位のアリスさん。開けられました?」
「開けられまし──…ふぇ?!」
アリスから素っ頓狂な声が上がった。
イオリがアリスの握ったメモを覗く。
「秘密にしている貴女の過去を話す……」
「うぅ」
「あるの?」
アリスがイオリに頷いた。
「話そっか」
「いやー」
「話さないと、今夜はなしだよ」
「はぅっ?」
「エッチぃことしないよー」
イオリの甘ったるい声が、アリスの瞳を潤した。
「い、言います……」
ともすれば切腹を決めた武士の面相だ。
アリスの重々しげな緊張感は、國佳を始め、この場の誰もに差し響いてゆく。
