
素晴らしき世界
第31章 向かい合わせ
プロジェクトを終了する頃には
雅紀が俺に干渉する事は無くなっていた。
ずっとあった雅紀からの連絡も
いつの間にか少なくなって、
いつからか連絡も来なくなった。
一緒に食べようと待っていた雅紀との夕飯も、
いつの間にかラップがかけられるようになり
いつからか作られなくなった。
朝食も同じ。
雅紀との距離を置くようになって、
俺の生活は前と同じように楽になった。
そしてプロジェクトも無事に終わり、
久しぶりに定時に帰る事になった。
雅紀と外でご飯を食べるのも
いいかと思って連絡をした。
いつもはすぐに返ってきた返事が来ない。
いつもはすぐに出てくれる電話に出ない。
雅紀も仕事をしていたので
忙しいんだと思って家に帰った。
雅紀は……家にいた。
「ただいま」という言葉に
雅紀の明るい『お帰り』の返事はない。
「連絡したのに」という言葉に
雅紀は冷たく『ごめん』と返事をした。
『明日から定時に帰れるから』という言葉に
雅紀は返事をしなかった。
疲れてるんだって思った。
俺だってこの間まではクタクタだったから。
でも次の日も……
その次の日も同じだった。
連絡をしても返って来ない、
定時に帰ってくるとわかっていても
テーブルに夕飯は並ばない。
そしてリビングにいた雅紀と
いつの間にか顔を合わせる事が減って
いつからかに家にいるのに会わなくなった。
雅紀の存在が苦痛だったのに、
雅紀の存在がない事に戸惑うようになった。
自ら望んて置いた雅紀との距離は、
いつの間にか楽だった距離以上になってしまった。
雅紀との距離を縮めようとしても縮まらない。
雅紀は何も言わず、どんどん俺から離れていく。
もし雅紀が離れていかなくても、
俺はきっと距離を埋める事は出来なかった。
どうやって距離を縮めていいかわからない。
俺は雅紀とどう接していたか思い出せない……
いや、わからなかったんだ。
雅紀が俺に干渉する事は無くなっていた。
ずっとあった雅紀からの連絡も
いつの間にか少なくなって、
いつからか連絡も来なくなった。
一緒に食べようと待っていた雅紀との夕飯も、
いつの間にかラップがかけられるようになり
いつからか作られなくなった。
朝食も同じ。
雅紀との距離を置くようになって、
俺の生活は前と同じように楽になった。
そしてプロジェクトも無事に終わり、
久しぶりに定時に帰る事になった。
雅紀と外でご飯を食べるのも
いいかと思って連絡をした。
いつもはすぐに返ってきた返事が来ない。
いつもはすぐに出てくれる電話に出ない。
雅紀も仕事をしていたので
忙しいんだと思って家に帰った。
雅紀は……家にいた。
「ただいま」という言葉に
雅紀の明るい『お帰り』の返事はない。
「連絡したのに」という言葉に
雅紀は冷たく『ごめん』と返事をした。
『明日から定時に帰れるから』という言葉に
雅紀は返事をしなかった。
疲れてるんだって思った。
俺だってこの間まではクタクタだったから。
でも次の日も……
その次の日も同じだった。
連絡をしても返って来ない、
定時に帰ってくるとわかっていても
テーブルに夕飯は並ばない。
そしてリビングにいた雅紀と
いつの間にか顔を合わせる事が減って
いつからかに家にいるのに会わなくなった。
雅紀の存在が苦痛だったのに、
雅紀の存在がない事に戸惑うようになった。
自ら望んて置いた雅紀との距離は、
いつの間にか楽だった距離以上になってしまった。
雅紀との距離を縮めようとしても縮まらない。
雅紀は何も言わず、どんどん俺から離れていく。
もし雅紀が離れていかなくても、
俺はきっと距離を埋める事は出来なかった。
どうやって距離を縮めていいかわからない。
俺は雅紀とどう接していたか思い出せない……
いや、わからなかったんだ。
