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腹黒ドS王子の愛する人Another

第1章 慧×桃史の場合

沈黙が俺たちを包んでそれがまた俺を不安にさせる。





「..........だからきっと、北浜は俺のこときら....


「それは違うと思います!!!」





病室に大きな声が響く。

すぐに葵くんははっとしてすいません、と頭を下げるとまた俺を見つめてきてそのせいで胸がドキリと締め上げられる。




「兄ちゃんは、高田さんのこと嫌ったりしてないと思います。」





葵くんのフォローの言葉に思わず顔が緩む。

本当にいい子だ。






「ありがとう、葵くん。」



「えっ、いやフォローとかじゃなくて...っ...」




葵くんは焦ったようにそう言うと言いにくそうにしたをうつむいてそのあと決意したように頭を上げた。






「あ、あの.....俺たちの過去、知ってますか?」





急にそんなことを真剣な顔で言われて頭にはてなが浮かぶ。




北浜とプライベートのことなんて話したことがないから、そんなことはもちろん知らない。


そもそも葵くんのことも昨日知ったのに。




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