
腹黒ドS王子の愛する人Another
第1章 慧×桃史の場合
ーーーーーーーーーーーーーーーー.........
「よし、寝てるな....」
次の日俺はまた北浜のお見舞いに来ていた。
昨日よりは全然顔色が良くなっていて気持ち良さそうに眠るその姿に俺はただただ安心する。
こんな無防備な北浜、初めてみるなぁ。
うわ、まつげながっ。肌白くて綺麗だし。
入院服が少しずれて見える首筋はなんとも言えない色気を放っている。
俺は変態か。
変な思考が頭を埋め始めた時、後ろでガラッと音がして扉が開いた。
そこには昨日のように葵くんが立っていた。
「あれ?高田さん!」
俺を見つけるとぱァッと明るい顔になって近寄ってくる。
「おはよ、葵くん。」
「おはようございます。今日も来てくれたんですね。」
ありがとうございますと頭を下げる葵くんをみて少しばかりの笑顔が漏れる。
超いい子だなぁ。俺とは正反対。
