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腹黒ドS王子の愛する人Another

第3章 朔弥 × 元 の場合

まるで俺を哀れむような視線に思わず苦笑する。



すごい、本当にできてしまうなんて。

目の前の先輩は、どうやらみんなのイメージとはだいぶ違ったようだ。鋭い目つきで冷たく見られがちだが、その教え方は分かりやすくとても丁寧。シンプルなのに的確で、教え方が天才的にうまい。




決して俺を否定せず、理不尽な怒り方は決してしない。


穏やかな人だ。


ちょこちょこ挟んでくれるフォローも非常に的確で、俺のやる気をうまく引き出してくれた。







「ごめんな。」


「何がです?」



突然の謝罪に驚き、榊先輩を見る。俺から感謝こそすれど、榊先輩が謝る必要なんかどこにもない。かなり助かったし、もはや尊敬しかないというのに。




「川田のこと、悪い奴じゃないんだけどかなり大雑把なやつだから....」



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