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腹黒ドS王子の愛する人Another

第3章 朔弥 × 元 の場合

「ありがとな、誘ってくれて。」


「いえ、昨日奢ってもらいましたし。」



ニコニコと笑う寺石だが、今日のご飯タイムでいろいろな素顔が見れたと思う。天使と呼ばれているけど、同期の前では少し崩れた話し方をするとか、意外とフランクだとか。



「後輩との親睦も深められたし....」



そんな後輩は、未だに俺のことで盛り上がっているけど。



振り返り、ニコニコと笑っている男へと顔を向ける。




「楽しかった、また飲みに行こうな。」



そんな俺の顔を見た寺石は、一瞬ポカンとした顔をしてまた笑った。









いつも通りの天使のような笑顔で........








はなく。





さっきまで和気藹々としていた空間なのに、いきなり背筋が凍るように寒くなる。



あれ、この感じ....昨日の帰りも......










目の前には天使の笑顔ではなく、こちら側がゾクリとしてしまうほどの色気を放った黒い笑顔。






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