
虹色の精霊に導かれて…
第92章 9月22日 ハワイから日本へ
生放送が終わった。
スタッフ「お疲れ様でした」
番組スタッフが慌ただしく浮いている。
「はい ありがとうございました。」
少しだけ反省会
ラルフ「…子供たちの分のお土産お待ちしてます❤️」
「はは、了解です!皆さん、お土産楽しみにしていてください。」
小正「…そんなお気遣い、構いませんよ」
村尾「…そろそろ、中継時間が迫ってきましたね。」
「そうですね」
村尾「…櫻井さん、ハワイでの仕事と休日を邁進してください。それでは… …… 」
「はい、頑張ります」
頭を下げる。
頭をあげると中継が切れていた。
(ふー 終わった…
ホテルに帰って寝れるかな…)
「お疲れ様でした」
番組スタッフに声をかけて動き出す。
吉桜「…翔様」
小声近付く吉桜。
「ん」
振り向く
吉桜が電話を持っていた。
「ん」
手を出し 電話を受け取る。
「櫻井です」
相手が分からないから、障りなく出る。
『おはよう お勤めお疲れ様♡』
聞こえてきたのは、朝には似合わないハイな声。
(はー…また…彼女をヨリシロにしてる)
「ありがとうございます ご起床されていたんですね」
沸き上がる憤りを抑えながら穏やかに答える。
『当り前よ 未来の伴侶のお勤めを見届けなければ♡』
(伴侶…俺は、決めてないぞ…)
『翔? 聞いてる?』
「あ、すみません。次の仕事の準備がありますので、そろそろ よろしいですか?」
『えー お勤めは済んだばかりではないか もっと わらわとぉ』
「おば様 依代での振る舞いは慎ましくお願いします」
『もう 少しテンゴウしただけではないか…まーよい この温かい島を共に散策できる刻まで 其方の言う様に慎ましくしておろう』
プツッと電話が切れた。
「はーーー ホテルに帰るぞ」
吉桜「はい」
