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虹色の精霊に導かれて…

第92章 9月22日 ハワイから日本へ

「こんばんは。
 こちらハワイは午前4時をまわったところです。
 私の後ろ
 明かりが連なっている辺りの入り江が”パール・ハーバー”真珠湾です。

 今から70年以上前、旧日本軍が行った真珠湾攻撃は、この場所で行われました。

 あのときなにが起こったのか、生き残った兵士の方を取材しました」


カメラの中継ランプが点滅している。


(映像に切り替わったかな…)




ハワイから伝える〝あの戦争を、知る〟


ハワイについてすぐに 取材した真珠湾の映像が流れている。


 『ホノルルの市街地からおよそ10キロハワイオアフ島の南部にある入り江真珠湾です。
  73年前旧日本軍がアメリカ軍の戦艦などに奇襲攻撃を仕掛けた、
  いわゆる真珠湾攻撃では2400人近くが亡くなりました。
  生き延びた元アメリカ軍兵士の方に話を伺うと、70年以上経った今でもある光景を鮮明に覚えていました 』


(”彼女”にとってこの仕事だけが 真っ当な仕事なんだよなぁ…)


 『あそこの下に(戦艦)アリゾナが沈んでいるという事なんですね』
海を覗き込む櫻井。
 『海がきれいなので沈んでいる船体もよく見えますね。
  魚もその上を泳いでいたりしますけれども、
  何よりもずっと漏れ出るそのオイルの香りが鼻をつきますね』


「だいたい…油は1日1Lほど漏れ出ているようです」

 『70年以上経った今もオイルが流れ出ているんですね』



記念館の奥には命を落とした人たちの名前が刻まれた慰霊碑を見上げる櫻井。

 『名前が並んでいるだけなので、ちょっと具体的に想像はできないですけれども恐らく、
  私とほぼ同じ位の年代もしくはもっと若い人たちも沢山いらしたと思いますし
  日本にとってそしてアメリカにとって特別な場所だなというふうに改めて思いました』

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