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虹色の精霊に導かれて…

第77章 肉の準備

松本視点

「これは、普通に焼いて食べようと思ってる」
赤身のブロック肉を指さす。

A「塩コショウですか?」
 パッパと振りかけるような仕草をする相葉くん。

「うん」
首肯く。

A「この骨のは?」
 茶色い油紙の塊を指差す相葉くん。

「ラム? これは…これに漬けて 焼こうかな?」
買ってきた調味料の瓶を相葉くんに見せる。

調味料の瓶を見て、相葉くんは「じゃ ボールだね?」と言って、あちこちの戸棚をパカパカ開け始める。

(ボール?)「たぶん ここ」(で見た)
シンクの下の扉を開けて 金属性のボールを出す。

A「あった? じゃ、タレ作っておくね?」
 瓶を持った相葉くんがボールを取りに来た。

「たのむね」

A「任せといて! 翔ちゃ~ん ちょっと来てぇ」
 なぜかボールを持ってキッチンから出て行った。


(みんなを使うつもり?時短のつもりなのかな)

「では、俺はこれを切ろう!!」
買ってきた骨付きラム肉の塊をまな板の上に乗せた。

引き出しから包丁を出す。

「なにこの包丁 オモチャみたい」
みどりのセラミック包丁を見て1人笑う俺。



「♪で!できるかなでっきるかな?🎵はてはて🎵ふふぅん🎵」
昔NHKでやってた番組の歌が頭を駆け抜けていく。





A「のっぽさん?」
 側面から声が聞こえた。

「わ!びっくり」
誰も聞いてないと思っていたからひどく驚いた。

A「え?ごめん…」
 相葉くんも驚かせてしまった。

「いや(はずかし)なに?」
息を整え 相葉くんを見る。

A「ん 今 翔ちゃんが火点けてくれてるから、今のうちに肉に下味をと思ってね?」
 カウンターの上に置いたままの赤身のブロック肉を指さす相葉くん。

(下味?)「塩もみでもするの?」


A「その方がおいしくない?」
 肉を塩と一緒にビニールに入れている。


(もうやり始めてるじゃん…)
「焼き肉はお任せするよ」


A「じゃ、持って行くね」
 再び外に行く相葉くん


「あ… 別にここでやってもいいのに… まーいいか」

ラム肉を切り分け、ソーセージに切れ目をいれる。


(何本かはパスタに入れようかな…)
ソーセージを輪切りに切っていく。

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