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虹色の精霊に導かれて…

第62章 カメラが回ってなくても

松本視点

「お待たせ」

エレベーターが開いて直ぐに立っていた相葉くんに声をかける。

A「遅いよ!何してたのぉ」
 手をブンブン振って近づいて来る相葉くん。

「ごめんね 寝てたのよ」
リーダーを指さす。

A「えー 即寝?」
 リーダーの肩をガッツリ掴んで聞いている。

O「うん 寝てたみたい」
 へへへっと笑うリーダー。

「みたいじゃねーよ!」
(ガキみたいに ダタってたじゃねーかよ!)

A「もう でも 起きてくれて良かった。行こう」
 通路をスススゥ~っと進みだす相葉くん。



 通用口で待っているセダンの普通車

 運転席には、本郷くんが座っていた。


A「後ろ乗って」
 相葉くんが助手席に乗る。

(助手席?)「ねー?ニノは?」
後部座席にリーダーを誘導しながら相葉くんに聞く。


 シートベルトを持つ相葉くんの手が一瞬止まる。

A「ん 翔ちゃんと先に行ったよ?」

本郷「松本さん、早くのってください。」
 運転席から声を掛けられた。

「あ、うん」
後部座席に座って、ドアを閉める。


本郷「出発します。」
 エンジンをかけて車が勢いよく動き出した。


O「安全運転でお願いねぇ」
 シートベルトを握って言う智さん。


「なー」
シートに手を置く。

A「ん?」
 振り向く相葉くん 。


(なんか怒ってる?)

A「なに?」

「俺たちそんなに遅かった?」

 少し口が‘へ’になる相葉くん。


本郷「遅くはありませんよ。櫻井さんと二宮さんが早かっただけです」
 助け船のように話出す本郷君。

A「うん そう…さっき部屋の前であったら 先行っちゃんた」
 シュンとした声の相葉くん。

(ご主人様にお留守番させられた 犬じゃんか…)

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