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虹色の精霊に導かれて…

第14章 一瞬の交差

松本視点

A「モモちゃぁん!もうそろそろおろして…」
 相葉くんが、モモにお願いしている。



俺が「モモ…おろしてやれよ」というと、モモは咥えていた相葉くんの服を離す。


 相葉くんがトンッと靴を鳴らして着地した。


A「へへ。ありがとう」
 相葉くんは俺のモモにお礼を言う。

(モモにお礼してるよ。咥えていたのはモモなのに…

 ニノも同じ気持ちなんだろう…
 肩で笑っているよ)


A「服ちょっと、破れてない?」
 相葉くんが俺に背中を向ける。


「ううん。大丈夫!」

A「よかった…」

相葉くんと話していると、向こうの方で白いオオムとモモが話している。


鳥『モモ殿。お元気でしたか?』

モモ{お前も元気そうだな…アルナ}

鳥『その名で呼ぶな!今は‘キバタン’で良い』

モモ{その姿が今世の生身か?いいか?}

鳥『あって良し悪しだ…』

モモ{…そうか…}


(モモが警戒しないで話をしている…)



「もも…そのオオム知り合いなのか?」
モモに直接聞く。

モモ{この鳥は…}
 モモがオオムを紹介しようとすると、オオムがバサッと飛んできた。

鳥『松本様。

  ご挨拶が遅くなりました事をお詫びいたします。
  私は本郷の鳥‘キバタン’でございます』
 丁寧に頭を下げるキバタン。


「はぁーどうも…(本郷?)」
頭を下げられたので、一緒になって頭を下げる。


鳥『下位の者がまかり出て申し訳ありません』


キバタンの声を聞いて顔を上げると、ガッツリ目が合った。

 鳥の目は真っ黒で焦点が分かりにくい。

(調子狂うなぁ…体がすくむ…にらまれた気分だ…)


O&S「イッターイ!」
 いきなり智さんと翔さんの叫ぶ声が聞こえた。

N「おい!なにするんだよ!!」
 ニノの怒った声もすぐ飛び込んできた。

A「え?えぇぇ?」
 相葉くんがびっくりした声を上げる。

頭を摩る二人の前で言い争いをしているニノが二人。

宮『カズナリ!
  主が〝三人で語らう場〟を仕切らないからこうなる!』
 扇子を振り回して声を荒げる和服?の少年。

N「はあぁー(怒)人型理解者が勝手に動いてる事まで、俺が把握できるかよ!」
 ニノも感情的な大声をあげる。

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