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虹色の精霊に導かれて…

第14章 一瞬の交差

相葉視点

俺のお嬢がカズにベッタリくっ付いて嬉しそうにしている。

S「お嬢は賢いな♪」
 頭をなぜる翔ちゃん

お嬢{ありがとうございます♪}
 嬉しそうに頭を揺らすお嬢。

(翔ちゃんにまで?)

「むー…なんで、俺以外の方に行くのさ…お嬢は俺の猿だろ?」
お嬢をに向かって、ちょっとだけ文句を言った。

お嬢{確かに、お嬢は雅紀様の飼い猿ですが、雅紀様 以上に和也様の事をお慕いしております♡}
 カズに自分で頭を擦り付けるお嬢。


(えー…オシタイって…俺よりカズの方が好きなわけ?

 ……俺以上?

 …………
 お嬢…意味解って使ってるのかな……)


頭の中で、自分の感情を整理していると「なに難しい顔してるんだよ」カズの声が聞こえてきた。


その声の方を向くと、俺の顔をジッと見ているカズの顔があった。


(わぁ!こんな近くにいたんだ!!)


 カズが『言いたい事あるなら言え』と目が言っている。


「ん?なんでもないよ…」

(焼きもち焼いてるみたいで恥ずかしいよ…)
小さく頭を振ってごまかす。



M「たいへんだな…片想いは…」
 なだめてくれる潤ちゃん。


「俺の愛は届かいのぉ」
思いっきり潤ちゃんに抱きつこうと両手を広げる。


モモ{抱きつくな…}
 潤ちゃんのモモちゃんの声が聞こえたと思った瞬間、


「わぁ!!」
着ていた服を事自分の体が浮いた。

 カズが俺を見上げている。

そのカズの顔をみて、なんだか悲しくなって、地面を見ていた。

「なんなの?この扱い…」




『泣くな、男だろ』
 男前な声と一緒に頭にコツンと一転集中の痛みが走る。

「痛い!」
声を上げて、顔をあげると、体が白く頭が黄色のオオムが俺を睨んでいた。

 だいぶ前にいなくなった親父のオオム‘キバタン’だった。




キバタン『せっかく若の勇姿を見に来たらこのような…情けない…』
 キバタンが羽をへの字に折り曲げ‘やれやれ’といったポーズをする。


「なざげないって、なんだよ!!」
モモちゃんに咥えられた状態でキバタンに怒った声で言う。


キバタン『正にそのようなお姿です』
 羽で俺を向ける。


 お嬢が頭を縦に振った。

(むーー何にも言えない…)

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