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虹色の精霊に導かれて…

第13章 虹の祝福と宴

櫻井視点

 虹色の輝きの舞が終わるころ 体はクカニロコに戻っていた。


虹の乙女が、虹の精霊を恭(うやうや)しく、一番大きな聖なる岩へ先導する。


岩の上に虹の精霊が鎮座した と、時を同じくして、


回りにこの場に集まっていた精霊達が、
次々煌びやかな衣を纏って俺たち『嵐』の前に進み依ってくる。


{虹の精霊イーリスの祝福に追随する}

中位の精霊達が『嵐』の頭や顔…体の優しく触れていく。


M「これなに?」
 驚き、戸惑い身構える潤。

(潤は経験なかったか?あったはずだけど…)


「大丈夫だよ、そんなに身構えるな」
 身構えている潤に声を掛ける。


「中位の精霊様の“器”への祝福だ…
 動かずじっとして…痛いことはしないから」
豪快に体を触って行く精霊にも、にこやかに対応する俺の姿を見てみた。


O「ふふっ♪」
A「くすぐったい…」
 体をくねらす智くんと雅紀。

N「人の子がそんなに珍しいですか…」
 ふぅと小さく息をはきながら、されるがままの和也。


俺と他のメンバーの表情を見て 少し、強張ばった顔が緩む潤。



中位精霊には、こちらから“振れる”事は出来ないけど、触られてくる。

 その感覚は、言葉に表しにくい。


“心地いい 擽(くすぐ)ったい 鳥肌が立つ 気持ち悪い 虫が這う”


いい意味でも悪い意味でもヒタスラ耐えるしかない…


なされるがまま…この言葉が一番妥当な表現である。



この“場”にお越しの霊は祝福をもたらす精霊様


(手荒な祝福も、いいモノだよ!)


祝福を終えた精霊は聖岩に戻って行く。


{お疲れ様でした}

 カハラがニコニコ微笑みながら、腰から下を少し沈ませる、礼をする。



「はは、確かに…たくさんの祝福をいただきましたね…」
 

髪型や服装が乱れた五人

 小さき精霊が、せわしなく五人の身なりを整える。

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