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虹色の精霊に導かれて…

第13章 虹の祝福と宴

相葉視点

カハラちゃんが、俺の方を向く。

{緑の輝きの方…花を頭へ}


自分色のハイビスカスの花を頭に飾る四人が俺を見る。

何故なら…俺だけ、花を首から下げている。

表れた時から、首飾りになっていた。


(“僕”の為の花…)

緑色のハイビスカスをそっと持ち上げる。


N「何してるんですか?まったく…」
 和が首に下げている緑のハイビスカスを掴む。

(いきなり…なに?)

N「ちょっと、しゃがみなさいよ!!」
 半ギレのカズ。

「あ、うん…」
 俺が膝を付くと、カズが花を頭の方に持っていく。

M「動かないでね」
 潤ちゃんが、どこから出したかわからないピンで頭に固定する。

「あ、あの…」

N「一人だけ、頭に載せないなんて、
 “俺”が許さない!」

M「抵抗があるにしても…ここはいいだろ?」

S「ハイビスカスの花言葉は『新しい始まり』って言うんだ!
  15年アニバーサリーにふさわしいだろ♪」

O「そうだよ♪俺で、いいんだよ…
  相葉ちゃんは‘考えすぎ’すぎなんだよ」
 大ちゃんが優しい目で俺を見ている。

(大ちゃん…“俺”)


S「智くん?その考えすぎ過ぎって何?」

O「え?変?考えすぎの過ぎ…」
 翔ちゃんの問いに首を少し傾けて答える大ちゃん。

上二人の会話を聞いて、プッと笑ってしまう。


N「30過ぎの男五人で頭にハイビスカス乗っけて、ワイワイしてるってさ、
  もう、怖いものないよ♪
  笑われるなら、みんなで笑われようぜ♪」
 男前なカズが笑いながら言う。


「かぁずぅ♪」

あんまりうれしくて、力加減なくカズを抱きつくと、「ぐはぁ!」と潰されるような声をあげた。

 急いで力を緩めたけど、「相バカのバカ力!!」と、おもいきりみぞおちを殴られてしまった。


「ごはぁ…」
(いつも…ごめん…なさい…)

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