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虹色の精霊に導かれて…

第10章 羽と尾と鼻と目と耳

大野視点

『にぃ…ぉにぃ……』
 誰かが呼んでいる。


(だれだよ…


 せっかく…寝たのに、起こすなよ…)



『御仁!』
 物凄く怖い声が聞こえた。


「ひぇぁい!」
慌てて起き上がる俺。



『なにその、間の抜けた声…』
 あきれ顔の男が寝起きの俺の前に立っていた。



『先に御仁と話をしようと思って…』
 男は自分の座る場所を作って、座った。


「…えーっともしかして、ニノと一緒にいる宮様?」

宮『そうだよ?
  こうやって面と向かって話すの初めてじゃ無いでしょ?』
 宮様は、ニノと同じような態度で指を向ける。

(顔やノリはニノと一緒…)

宮『振り出しですか?まーいいですけど…』
 ふくれ顔の宮様。

(さて、どうしよう…
 和也なしで、どうやって話そう……)
回りを見回す、ここは俺たちの秘密の場所

(体が眠らないと、コレナイ…夢ノ中…)

宮『今日はね♪良いことがあるよ♪』
 宮様が花が咲いたような笑顔で唐突に話始める。

「え?なに?」

宮『桃がね♪ショウと接触できる…と言うか、もうすぐ来る♪』

「え?桃ニ会エル?」

宮『ええ♪ですから…もう少しです』

 扉が開く音がした。

宮『噂をしたら…』

(もも…)

俺は、開いた扉からでてくる人影に集中する。

M「あれ?智さん?」
 出てきたには、潤くんと大きな犬だった。

宮『な~んだ 犬かよ!』
 宮様は大きな声で落胆する。

M「なんだよ!!俺の『もも』は犬じゃねー!!狼だって言ってるだろ…」
 松潤が宮様に突っかかる。

「あ、松潤…」(ニノだと思ってる…)

宮『ワタシにとったら、山犬にしかないのですよ』
 宮様がふぁっと浮いて、俺の後ろに隠れる。

(言うだけいって…に出てこないでよ…)

M「え?…コイツ…ニノじゃねーの?」
 松潤が固まっている。


「この人はね…」
説明を使用とすると、松潤に近づこうすると、間にはいるように、側にいた松潤と同じくらいの大きな黒い犬の背中が向く。


犬{潤さま
 この方 御岳帝 御子(みたけてい おこ)
  猴(ましら)の宮様でございます }

(人語(じんご)話せるようになったんだな…)

墨紫の毛のふわふわの尾っぽで‘来るな’って言われてるみたいだった。

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