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虹色の精霊に導かれて…

第8章 ハワイの夜 1泊目 ②

二宮視点

ウイスキーの入ったグラスを持ったまま、ソファに座る。

(甘いな~このウイスキー…)

チラッとソファの陰に隠しておいたポーチに目をやる。

(編集したヤツどうしよう…)

浜地に頼んでいた、隠し撮り映像


 翔さんの切り替えにと思ってとったけど…

 今日はいらないね…

 15年か…


15年前のハワイの思いでは気持ち悪い船と、

望んでいない“オオゴト”から逃げたくて、
日本に帰りたくて、逃走経路を模索していた…

知り合いがいない外国。それも島。

逃げ出しても帰れない。
それに、マーくんもいる…

一人で逃げるわけにはいけない…

だから、この4人にくっついていた。

言われた事をしてる。

バレー大会が終わったら…理由作って、辞めよう…。


A「カズ♪」
 マーくんが俺の座っているソファに割り込んでくる。

「なんで、ココに座るんだよぉ!下に座れよぉ」

A「いいじゃん…よって!よってよ」


 しぶしぶ体を動かして、座るスペースを作る。


A「いぇーい。カズの横!!」


(だから、その距離感が近すぎるんだよ)


目の前でデレデレでお酒をつぎ合っている智さんと翔さんが見える。

(はー、嵐の年上三人の距離感って事なのかな…)



A「ん…カズ?」


「う~なに?」

A「眠いの?」


(ねむいのかなぁ?確かに……)

A「部屋に帰る?」

「やだ!」

M「ぷっ なにその『やだ』って…可愛い♪」

「可愛いのは知ってます」

M「お!それ、自意識過剰ってやつじゃね?」


A「それを言うなら、自信過剰じゃない?」


S「自意識過剰と自信過剰はよく似た言葉だけど、意味は全然違うよぉ」

O「さすが!ZEROの方はおくわしい!!」

S「いやぁ、それほどでも…」
 肩組んで笑っている二人。

それをみて、もう二人もヘラヘラ笑いあっている。


「私の発言で、遊ばないでくださいよ」

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