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甘く、苦く

第55章 にのあい【俺だけのDisco Star】

相葉side



…初めて、ちゃんと
愛し合えた気がした。

ちゃんと、心も体も
繋がれた瞬間だった。


「…ニノ、」

「ん?」


シャワーを浴び終わったニノに、
ぎゅっと抱きついた。

柑橘系の匂い。


…あ、なんか、幸せ。




……ふふ。

自然と笑みがこぼれる。


当たり前のことが、
なんだか輝いて見える。

ニノがいるから、とか
心が満たされてるから、とか。


思い当たる節は
いくらでもあるんだよ。

俺だって、
ニノがいれば、なにもいらないよ。


それだけで、十分なんだよ。



「……ふぁぁ」


ニノが大きなあくびをした。

…そっか。
もうこんな時間かぁ。


明け方に近くなっていた。


「…雅紀、ねえ。」

「んー?」


ベッドの上で、
足をぶらぶらさせながら
返事を返した。


そしたら、髪の毛がしっとりと濡れている
ニノに、ゆっくり押し倒された。


「に、の…?」

「…また、シよ?」



そう言って、
俺にキスした。

柔らかくて、甘くて。
アイスなんかよりも、
もっともーっと甘い。


「…うん、また今度、ね。」

「約束ね。おやすみ。」



そう言って、
二人で布団に潜り込んだ。


あぁ、あったかいなぁ。
幸せだなぁ。

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