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甘く、苦く

第55章 にのあい【俺だけのDisco Star】






「痛かったら、
言ってね。」


コンドームを自身に素早く被せ、
雅紀の蕾に押し当てる。

そこは、ヒクヒクと伸縮を
繰り返していた。


「は、ぁあ、きて、」


大丈夫だから、なんて、
そんな無理して言わないで。

もっと笑っていて欲しい。


ちゅうっと頬にキスをするのと同時に
雅紀のナカに押し入った。


「くっ、」


落ち着け、俺。


落ち着かないと、
すぐに出してしまいそうなほど、
キツくて、あたたかくて。


「…っ、ニノ、」


雅紀は俺の顔を見て、
切なそうに呟いた。


「…ん?」

「ひ、ぁ、動いちゃ、やあ、」


だめっ…って言うように、
首を横に振る。


「…ふふ、かわい、よ。」


にこっと無理して笑ってみた。

雅紀と、立場は同じ。


「…ニノぉ、」


お互い、動くこともなく、
ただ、肌を密着させていた。

快感なんて、
もういらないほど、
俺たちは満たされていたんだ。







「…ねぇ、ニノ、幸せ?」

「ふふ、なに?どうしたの?」

「…いやなんか、気になった。」


顔を赤くして言うから、
可愛くて、

「雅紀がいれば、
それでいいから。」

なんて、ちょっとかっこつけて
言ってみた。


「…っ、バカぁっ、」


耳まで真っ赤にして、
布団をすっぽり被ってしまった。

そんなひとつの動作も、
愛しいから。

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