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甘く、苦く

第38章 お山【どんなときも】session 2

櫻井side




「うぉー、部屋が綺麗になった。
すごくね?」

「ほとんど翔ちゃんしてないじゃん…」



唇を尖らせるさとっさん。



た、たしかに最後の方は
面倒臭くなってきちゃって任せたけど…!


俺にしては頑張ったんだからな!!



「…お夕飯は、どうする?
あっさり系でいい?」

「さとっさんが作ってくれるなら
なんでもいいよー、風呂入ってくるー」

「はーい」



さとっさんは丁寧に畳んだ
服を用意しておいてくれた。


…さすが、俺の嫁。



俺がにやにやしてたら、
ちょうどさとっさんがきた。



「何にやにやしてるの?」

「あ、いや…なんでもないよ!」




俺は逃げるように風呂に入った。


…俺の嫁……。



「ふは、くふふふ…」



変人って思われてもいい。


さとっさんを愛しすぎて
俺は壊れ始めてる。


あんなに愛しいものはないから。


誰にも譲らない。

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