
甘く、苦く
第81章 お山【Now I'm ready.】
櫻井side
不安になるんだ。
持ってもいない自信を、
なくしそうになったり。
智くんへ、また八つ当たりを
してしまいそうで。
…こんな俺でも、
智くんは一緒にいてくれるだろうか?
今回は和解できたはいいものの、
次はどうなるかわからない。
こんな俺にでも、愛想を尽かさずに
俺の隣で笑っていてくれるだろうか?
…そう考えたら、
不安になってしまうんだ。
「…ふふ、間抜けな顔。」
キスの余韻もなく、
智くんがそう言った。
前髪から微かに香る
シャンプーの匂い。
…欲情、しかけた。
「…好きだよ。翔くん。
来年も、再来年も。ずっとずっと。
なんて、ありきたりかな?」
えへへ、って笑ってから、
また俺にキスをしてきた。
じわり、と胸に広がる熱いもの。
…あー、これだ。
俺の欲しかったものは、これなんだ。
「…翔くん?」
何も言わない俺をおかしく思ったのか、
顔を覗き込んできた。
泣いてる顔なんて、見られたくない。
…だけど、
智くんになら…
「…ごめん、…好きだよ…」
もう少し、一緒にいさせて。
不安になるんだ。
持ってもいない自信を、
なくしそうになったり。
智くんへ、また八つ当たりを
してしまいそうで。
…こんな俺でも、
智くんは一緒にいてくれるだろうか?
今回は和解できたはいいものの、
次はどうなるかわからない。
こんな俺にでも、愛想を尽かさずに
俺の隣で笑っていてくれるだろうか?
…そう考えたら、
不安になってしまうんだ。
「…ふふ、間抜けな顔。」
キスの余韻もなく、
智くんがそう言った。
前髪から微かに香る
シャンプーの匂い。
…欲情、しかけた。
「…好きだよ。翔くん。
来年も、再来年も。ずっとずっと。
なんて、ありきたりかな?」
えへへ、って笑ってから、
また俺にキスをしてきた。
じわり、と胸に広がる熱いもの。
…あー、これだ。
俺の欲しかったものは、これなんだ。
「…翔くん?」
何も言わない俺をおかしく思ったのか、
顔を覗き込んできた。
泣いてる顔なんて、見られたくない。
…だけど、
智くんになら…
「…ごめん、…好きだよ…」
もう少し、一緒にいさせて。
