
DAYS
第37章 secret OANM×S
その間、おびただしいほどの着信が入った。
もちろん、相手は翔から。
その度に松潤とニノは、ブチブチと
着信を拒否してる。
先が怖くて、飲みたくても飲めねーわ。
飲むって決めたはずなのに、
全然ビールが進まない。
出てくるのはため息ばかり。
「…やっぱり俺帰るよ。」
「何で?」
「だって怖いんだもん…。」
ただでさえ最近、様子が変なんだもん。
これ以上気まずくなるのはまずい。
「じゃあ帰せないな。」
「じゃあって…。」
「会いたくて堪らないっていうなら、
送ってあげてもよかったけど。」
そう言われて、ドキっとした。
会いたい…かぁ。
少し前まではそうだった。
そういう感情が俺にもあった。
翔が待つ家に早く帰るために
仕事を頑張ろう、とか。
翔が家で待ってるから
釣りは控えて家にいようかな、とか。
でも今は…。
翔の機嫌を伺って、翔と離れるのが怖いから
翔と一緒にいるようになってた。
離れれば、翔の様子がおかしくなるから。
何かに怯えて、焦ってる翔から
離れるのが何だか怖かったんだ。
「ねぇ、大野さん。」
「…。」
「大野さんはそれで、幸せなの?」
ニノの目が俺を貫く。
その視線が俺には一番痛かった。
