
DAYS
第37章 secret OANM×S
楽屋から、翔の叫ぶ声が聞こえる。
後ろを振り返れば、凄い剣幕で
松潤の事を睨む翔の顔が見えた。
初めて、翔が怖いと思った。
そのままズイズイと腕を引かれて、
松潤の車にポーンと乗せられた。
そのあとを追うように、ニノが
スタスタと乗込んできて車は進み出す。
「え?え?え?」
「まだ頭付いてきてないの?」
冷たい目でニノが見るから、
そのままシュンと大人しくなっておく。
「とにかく、ご飯行くから。」
「俺でいいの?」
「ん?」
「いや、だって翔にずっとアタックしてた
から、俺でいいのかなって。」
「あー…。」
何だか言いにくそうに言葉を詰まらせる
松潤を横目に、ニノが
「事態が急変したから。」
「…はぁ。」
よく分かんないけど、何か大変そうな事
だけは分かった。
何でこんなに急に…って少し思うけど、
でも内心喜んでる自分がいる。
最近、冷たかったから嫌われたんだって
思ってたし…。
「何か、大野さん泣きそうじゃない?」
「嘘。」
「うっせ。」
茶化してくるのをかわせそうにもないから
黙ってようと決め込んだら、
携帯に着信音。
見なくても分かる。
この着メロは、翔だ。
「ごめん、電話出ていい?」
「ダメ。」
「え?」
「貸して。」
「あっ。」
パッと手から取り上げられると、
そのまま拒否のボタンを押されて
着信音は途切れた。
