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DAYS

第37章 secret OANM×S




その言葉に、耳を疑った。


…今、翔くんって言ったよな?

すぐ隣にいたニノにも、その言葉は
聞こえていたらしい。

すぐにゲームをセーブしてカバンに
突っ込むと、険しい顔で俺を見た。


「…どういうことですか。」
「俺だって聞きたいよ。」


もしかしたら、相葉くんは
翔くんが好きなのかもって思ってた。

俺たちと同じ時期に、
俺たちと同じように傷ついていたから。

今もそう思ってる。


でも、仮に。
相葉くんが翔くんのことを好きだとして、

「ズルイって…。」


その一言が小骨のように引っかかってる。


ズルイって何なんだろう…。


「…大野さんの事が好き、とか。」
「あー…。そうかもな…。」


その時は、簡単に流していた。

でも相葉くんの寝言は収まらなかった。


「ズルイよ…。」
「ひとりにしないで…。」
「ニノ…。松潤…。」


泣きながら俺たちの名前を呼んで、
翔くんの名前を呼んで…。


そんな相葉くんを見てからの
俺たちの行動力は凄かった。


「相葉くん。」
「んー?」
「今日から一緒に住もうね。」
「うん。

って、えええ!?」
「ニノが今、荷物取りに行ってるよ。
ニノが帰ってきたら、俺も行ってくる。」


かなり驚いた顔をしてるけど、
どこか嬉しそうな顔をしていて。

なんだかそれを見て、少しホッとした。


拒絶されてないんだ、って。


自覚してきていた。

俺の気持ちが、少しずつ相葉くんに
傾き始めてることに。

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