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DAYS

第37章 secret OANM×S




その視線に、俺が向けられている訳じゃ
ないのに、背中がゾクッとした。

見たことない、翔くんの瞳。


声を掛けずにはいられなかった。


「翔?」
「…。

…あ、ごめん。ん?
智くん、今日はもう帰ろうか。
疲れちゃったみたい。」
「あ…。うん、そうだね。

じゃあ、俺ら先に帰るね。」


そう言って荷物を手早くまとめる。

もう準備も出来て、楽屋を出ようかって時、
声を掛けたのは松潤。


「翔くん。」
「…ん?どうした?」
「今日、飲みに行けたりしない?」
「あー…。」
「このあと、何もないでしょ?」


いつの間に松潤までスケジュールの管理を
するようになったんだ。

そんな呑気なことを考えていたけど、
さすがにこの空気の冷たさの異常さは分かる。


「今日はちょっと…。」
「翔、体調が良くないみたいでさ。」
「そう言えば、顔色があまり良くない
みたいですもんね。

大丈夫ですか?
それとも何かまずいことが?」
「おい、ニノ。」


松潤がニノの肩を叩いて、
もうやめろと囁いてる。


「体調が悪いなら…。
ごめんね、無理言って。

いつなら都合がいいか、
あとでメールしてほしい。」


逃がすものか。

そんな声がどこからか聞こえてくるような、
居心地の悪いものだった。


「帰ろ、智くん。」
「うん…。」


楽屋を出る頃には真っ青な翔の顔。


まずいな…。

そんな声が聞こえてきた。



なぁ、何かあったの?

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