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DAYS

第37章 secret OANM×S





車中はずっと静かなままだった。

2人でも居心地が悪いなんて…。
こんなの初めてで、何だか気持ちが悪い。


家に帰ってからも、何かずっとそわそわと
してる翔に違和感しか感じない。

でも、何を聞いたって

「ちょっとだるいのかも…。」

「ごめん、ボーッとしてて…。」


そんな風にかわす翔に、俺が勝てるわけも
なくて、黙ってるしか出来ない。


終いには、

「ごめん。やっぱり体調悪いみたいだから、
もう寝るね。」

そう言って、さっさと寝室へと
入っていってしまった。


おまけに、

「明日は早いから、ゆっくり寝たい。」

って、遠回しに一緒に寝たくないって
言われてるようなもんだ。


「はぁ…。」


やっぱり分からない。


楽屋でのみんなの様子も。

ニノのあの言葉の意味も。

翔から感じる違和感も。


「もうわっかんねーよ…。」


どうする事も出来なくて、
でも何か出来る事があるはずなのに。


今日はグイッと酒でも飲んで、
俺も早く寝よう。

冷蔵庫から缶をひとつ取り出すと、
そのまま口をつけて一気に飲み干す。

頭をフルフルと軽く揺すれば、
あっという間に酔いが回ってくる。


今日はここで寝てしまおうと、
リビングのソファーで横になるけど
やっぱり寒くて目が冴える。

布団でもと思って寝室へと忍び足で向かう。


廊下には、布団のセットが一式
ポーンと外に出されてあった。

翔が出してくれたんだろう。


「大丈夫かな…。」


こっそり顔でも覗こうかと思ってたら、
話し声が聞こえてきた。

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