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DAYS

第32章 オールリクエストshort story♡





相変わらず頭はふわふわしてるけど、
そんな頭でも翔くんの言葉は
ばっちりと聞き取ることが出来た。



「あ、そうなんだ。いいと思うよ。
素直でいい人そうだしね。」
「俺もそう思う!
格好いいし、優しそうだね。」
「…雅紀もそんな人がいいんだ。」
「ち、違う!俺は和がいい!」


そんな会話が聞こえたような
気もするけど、頭に入ってはこない。

翔くんの言葉を、まだ呑み込めない。



え…。

今、翔くん何て言った?


恋人?って聞かれて、違うって言って。

これからそうなる予定って…。


「え!?」


寝てるフリしてたことなんて、
一瞬で忘れ去った。

ガタッと結構大きな音を立てて、
思わず飛び起きてしまったんだ。


そんな俺に、一斉に集まる視線。


「あ…。」
「え、潤。嘘、起きてたの?」


きっとおれの顔だって真っ赤だけど、
翔くんの顔のほうが赤いと思う。


あ、また新しい顔が見れたな。って
思ってる辺り、俺は本当に翔くんが好きだ。


「…寝てはなかった。」
「マジか…。」


照れてるってことは…さ。

ねぇ、翔くん。
今日こそ自惚れてもいいかな。


照れてるってことは、
本当だってことでしょ?
そういうことなんでしょ?


状況を理解出来ると、
今度は涙がこみ上げてくる。


「翔くん、さっきのってー…。」
「…ふぅ。

そのまんまの意味だよ。」


まだ顔が少し赤いのに、
俺の目を捕らえて言ってくれた。

間違いじゃないんだ…。



「俺も潤のことが好きだし。

潤も俺のこと、好きだろ?」


言い切る翔くんが格好よすぎて、
何度も何度も首を縦に振った。


涙が止まらなくなってしまった。

でもいい。
嬉し涙だから、これは。

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