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DAYS

第32章 オールリクエストshort story♡






久しぶりに翔くんと飲んだからか、
次々にビールを開けてく。


「ちょ、潤?飲み過ぎじゃない?」
「えー…、へへっ。」
「ったく。」


呆れたような顔をしてるのかと思ったら、
いつもの優しい顔をしている。


そんな顔をするから…。

そんな顔をしてくれるから、
勘違いしちゃうんだよ。

「もしかして…」って。


だけど、翔くんは皆に優しい。


「…ずるいよ。」
「ん?」
「何でもない。もう一杯!」
「もうその辺にしとけよ。」


まだ飲み足りない。
飲んでなきゃいけないんだ。

だって、だって…。


「まだ帰りたくないもん…。
翔くんと居たいもん…。」


俯いたまま、ポツリとそう零す。

きっと翔くんには聞こえてない、はず。


「お前はホントに…。」
「え?」
「もう飲ませないからな。」
「やだ、飲むもん。

二ノーー!ビール持ってきて!」
「はーい、待っててねー。」
「あ、バカ。それは反則だ!」



この短時間ですっかり仲良くなった
ニノこと二宮さんを呼んで、
持ってきてもらう。



そして、翔くんの最後の警告も虚しく
見事に潰れた俺。

座ってるだけで目の前がふわふわするから
多分、ふらふらしてるな、これ。


そんな俺を見て、
やっぱりって顔してる翔くん。


「んーー…。」
「だから言ったのに…。」
「んー…、ふふふ。」


相当酔ってるんだな、俺。

うまく呂律も廻らなくなって、
へらへらしてるのが分かる。


こんな顔、見られたくて
机に突っ伏してた。


幻滅…されるかもな。

なんて、乙女な考えを持ってる自分に
嫌気がさす。

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