テキストサイズ

DAYS

第32章 オールリクエストshort story♡






「え、そこなの?」


翔も俺の言葉に驚いてる。


「え、そこでしょ。」
「いや、他にないの?」
「例えば?」
「ほら、何でいるの!?とかさ。」


荷物をずるずると寝室の入口の方へ
移動させたあと、ベッドサイドに座る翔。



あれだけ会いたかったのに、
やっぱりいざ前にすれば何も言えない。

素直に言えないんだ。
「会いたかった」「嬉しい」
そんな簡単なことが。


さっき、
「何、その荷物」って言ったのだって
それを隠すためだと思う。

普段から素直じゃないから、
1番はじめにあんな言葉が出るんだ。


…相葉さんとかなら、きっと素直に
「会いたかった」なんて言いながら
泣いちゃうんだろうな。



「和、怒ってんの?」


黙りこくってるままの俺に、
翔が尋ねてくる。


「…別に。」
「電話、ごめんな。」


ベッドに腰掛けていた翔が、
布団を捲ってぐいぐい入ってくる。

そして、ぎゅっと抱きしめられる体。


その温かさを感じて、
改めて湧き上がってくる気持ち。


「…寂しかった。」
「うん。ごめんな。」
「どこかへ行くって聞いて、
寂しかった。

何であの時言ってくれなかったの?」
「サプライズの方が嬉しいと思って…。」


だけど、ちゃんと言えば良かった、って
翔が泣きそうな顔になってる。


「何で翔が泣きそうなんだよ。」
「俺も会いたかったんだから。」


そう言ったあと、唇がゆっくりと重なる。

啄むようなキスに痺れを切らした翔が、
唇を割って舌を入れてくる。


力がうまく入らない体を
ゆっくりと押し倒された。


「ダメだよ、翔。」
「何で?」
「時間も時間だし…。
帰れなくなっちゃうよ?」
「この時間にきて帰すの?

大丈夫。
今日から3日間、俺ここに住むから。」
「…は?」


言葉を呑み込めないまま、
あれよあれよと脱がされて
生まれたままの姿で抱き合ってた。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ