
DAYS
第32章 オールリクエストshort story♡
和の目の色が、怒りや悲しみを
含んでいたものから、驚きに変わって、
「…ホントに?」
「うん。
本当は和がお風呂から上がってから
渡そうと思ってたんだけど…。」
「そっかぁ…。」
さっきまでは嫌悪感丸出しで
その袋を眺めていたのに、
今は何だか嬉しそうにそれを見てる。
散々悩んだ結果のプレゼント。
本当は当日に渡すはずだったけど、
お互いに忙しくて、ゆっくり出来る
時間を取ることが出来なかった。
もう付き合って6年。
プレゼントとにも悩むようになった。
服も、俺の部屋の鍵も、
婚約指輪も、結婚指輪も、
結婚式も、ハネムーン旅行も
全部やっちゃってるから。
うんうんと頭をひねってたら、
これに至ったわけで。
「浮気って疑ってごめんね…。」
しゅんとへこんでる様子で
俺に謝ってる和。
「ううん。大丈夫だよ。」
「誕生日プレゼントだって
知らなくって…。
って、え?これ?誕生日プレゼント?」
あ、やっと今そこに気が付いたのかな?
「…。
もう1回確認するんだけど、
これって女性物だよね?」
「ユニセックスだと思ってた。」
「そんな訳ないでしょ!?
こんなふりっふりしてる服のどこが
ユニセックスだよ!!
しかもなに、この玩具…。」
浮気じゃないって分かって、
少し冷静になった和は気が付いた。
自分がとんだものをプレゼント
されてるんだってこと。
「とにかくお風呂入っておいでよ。
着替えはこれだからね?」
袋に入ってる服を出して渡す。
「は?無理に決まってんじゃん。」
「…俺からの誕生日プレゼントなのに…。」
ちょっと拗ねたふりをしてみれば
「ーーっ!潤、ずるいよ…。」
だって、困った顔が可愛いんだから。
