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胸が苦しいのは、
大野さんの言ってることが分かるから。

どうすればいいか、
そんなの嫌というほど分かってるから。



「頑張れ。」


大野さんが俺の肩をぽんっと叩くから、
それがあまりにも優しいから

捻くねた心にまで温もりが届く。


大野さんは、
正解を教えてくれるじゃなくって。

どうすれば自分にとっていい選択が
出来るのか。
それの手助けをしてくれる。


…普段はあんなんなのに。


誰よりもメンバーのことを
よく見ていてくれてるのが分かる。


そういえば、潤くんと翔さんを
くっ付けたのも大野さんだし。


それを見て、俺もって
少しだけ希望を持てたのは遠い昔。

幸せそうな２人を見る度に
虚しくなって。
相葉さんから離れたんだから…。




「まだ楽屋に相葉ちゃんいるから。

まずは謝ってこい。
それからだな。」


背中をぐっと押されて、
楽屋へと駆け出した。


とにかく謝ろう。

今までの言動全て。


謝って、またこれまで通り
いられるならそれでいいじゃないか。

両想いじゃなくったって、
付き合えなくったって。


相葉さんが笑ってくれてるほうが
絶対にいいから。



楽屋に戻る途中、仲良さげに並んで歩いて
廊下を歩く潤くんと翔さん。


「あ、ニノ。」
「相葉さん、まだいますか？」
「うん。いるよ。

もう、泣かせちゃダメだぞ。」


頑張れ。

２人も俺の背中を押してくれて。


言わなきゃいけないことはたくさんある。

だからとにかく、会いに行くから。