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DAYS

第32章 オールリクエストshort story♡






S side



やっと終わらせた仕事。


今日に限って仕事が多いし、
急ぎの仕事も多かったし。


相葉のことで頭がいっぱいで、

「珍しいね。櫻井くんが
ため息をつきながら仕事をしてるのは。」

って、部長に言われてしまった。

そこからの俺の追い上げは、
今世紀で1番だったと思う。



軽い足取りで店まで行き、
個室のドアを開ける。


「櫻井さん!」
「あ、お疲れ様でーす。」
「はぁ?」


待ち合わせに遅れて5分。

指定された店に行ってみれば、
何故かアイツまでいる。



「何で二宮もいんの?」
「俺がいちゃ、不都合なことでも?」


ニッコニコした笑顔で言ってるけど、
目が笑ってねぇーし。

こえーよ、もう。


「いや、まぁ、人数が多い方が
楽しくていいよ。」
「ですよね?

だって、相葉さん。」
「よかったぁ…。」


何も言わずに二宮を連れてきたことに
責任を感じていたらしい相葉が、
ほっと胸を撫で下ろしている。

その姿だけでも、なぜかドキッとした。

俺も相当やられてるな、こりゃ。



「顔、いつになく緩んでて
だらしないですよ。」


すかさず鋭いツッコミが飛んでくる。

ライバル視されているのは明らかで。


余裕そうな顔して俺を見てるけど、
コイツも必死なんだと思うと、
なぜか憎めないんだから不思議だ。


「褒め言葉として受け取っておくよ。」


俺のほうが、相葉のことを好きなんだから
顔だって緩むだろ?

そんな気持ちを込めて言ってやった。


当の相葉には絶対に分からないけど、
アイツには伝わっただろう。



「…なんか、櫻井さんとニノって
似てますよね?」
「「は?どこが?」」

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