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DAYS

第32章 オールリクエストshort story♡





N side


『あれ、俺のなんで。』


デスクに帰ってから
深いため息を1つ、ついた。


櫻井さんにはそう言ったけど、
たぶん気が付いてると思う。

俺もまだただの同僚だってこと。

俺と相葉さんは、
そういう関係ではないってこと。

まだ俺の片想いだってこと。

まだ。



それでも言っておきたかった。

アイツは俺のだって。
俺がもらうんだって。

上司だからって、関係ねぇぞって。


そう覚悟を決めて、
宣戦布告したはずなのに…


「何であんなこと言ったんだろ…。」
「なになに、どうしたのニノ?」


思わず出てしまった独り言に、
すかさず食いつく相葉さん。


「…何でもない。」
「何でもなくないでしょ?
顔、疲れてるよ?」


熱でもあんの?って、
おでこに手を伸ばしてくる。


「ちょっ。」
「ありゃ?何か熱くない?」


お前のせいだよ、なんて
格好よくいう勇気もない。

そんな自分に、また盛大にへこむ。


「やっぱり今日のニノ、変。

何かあった?話聞くよ?」
「…じゃあ何。慰めてくれんの?」
「えー?しょうがないなぁ。」


パソコンを打ちながら、
器用にケラケラ笑ってる。


「じゃあ、飯連れてけ。
今日の夜。」
「あ…。今日はちょっと…。」


何だか言いにくそうな顔してる。

ってか、何か怯えてない?


「今日はなによ。」
「櫻井さんとの先約があるの。
何か…すごい剣幕でさっき
呼び出されて…。」


俺、何かしたっけ?、だってさ。


宣戦布告した直後だ。

こうなるとは思ってなかったけど、
でも絶対2人きりにはさせたくない。



「待って。俺も行く。」
「え?ニノも?」

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