
DAYS
第32章 オールリクエストshort story♡
「夢ならよかったのに…。」
「…何かあった?」
「ここで一緒に、まちゅじゅんと
暮らした全部が夢だったらいいのに。」
大野さんの言葉が、
ひどく胸に突き刺さった。
夢にしたいほど、嫌だったのか?
この3ヶ月半は。
無理してる大野さんを助けるはずだったのに、
結局は俺の独りよがりになってたのか?
無理してる大野さんに、
さらに無理させてたのか?
あんなに楽しかった3ヶ月半の
思い出が、真っ黒になってく。
謝ってすむことじゃないけど、
だけど、謝ろう。
謝って、ちゃんと言おう。
『好きだからこうしたんだ』って。
『好きだから助けたかったんだ』って。
俺の片想いも、大野さんとの同居も
もう全部今日で最後にしよう。
「全部全部夢だったらー…。」
「夢なんかにしないで。」
言葉を遮られたことが予想外だったのか、
弾かれたように俺を見る。
「夢だったことにしないでほしい。
…勝手かもしれないけど、
俺はすごく楽しくて、幸せだったんだ。」
ゆっくり、ゆっくりと言葉を紡ぐ。
少しでも大野さんと一緒にいたいから。
これを言ってしまえば、
もうこんな夢のような時間は終わりだから。
「 きっかけは、ドラマで大変そうで
無理してた大野さんを助けたかった
から何だけど…。
でも、本当はどんな理由でもいいから
大野さんと一緒に暮らしたかった。
少しでも一緒にいたかったから。
強引で、嫌な想いをさせてたら
謝ります。
リーダー、…好きだ。」
