
DAYS
第32章 オールリクエストshort story♡
大野さんが寝るまでは、
必ず部屋の前にいるようにした。
だんだん、泣くことが少なくなって、
安眠出来るようになっているみたいで、
心底安心した。
起きるのも、必ず大野さんより
早い時間にして、朝ごはんを並べて
待つようにした。
「え?まちゅじゅん?
何で起きてるの?え、これ夢?」
初めて、俺が大野さんより早く
リビングに居た時、驚いてたなぁ…。
「そんなに驚かなくてもいいじゃん。」
「だって、あのまちゅじゅんが…。」
そりゃビックリするか。
俺が朝、すごい苦手なのを知ってるから。
俺だってビックリだよ。
どれだけ目覚まし時計を増やしても、
全く起きられなかった俺が。
目覚ましがなる前に、
ぱっちり目覚めてるんだから。
大野さんとの同居は、楽しかった。
好きな人と四六時中一緒に
いれるんだから、そりゃそうか。
メンバーにも言ってない、
俺と大野さんと、マネージャーだけの秘密。
ドラマの撮影が終わるまでって
約束だったけど、そんな日が来なけりゃ
いいのに…。
日を重ねるにつれ、
どんどん大野さんの知らないところを
知ることが出来た気がする。
お風呂上がりに麦茶は飲めるくせに、
牛乳は異常に拒否する、とか。
一緒に生活してないと分からないことを
知る度に、嬉しくなった。
だけど。
「最近、どう?」
「ん?順調だよ?」
「そっか。」
こんなに近くにいるのに、
やっぱり届かないんだ。
