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DAYS

第32章 オールリクエストshort story♡





廊下の床は、固くて目が覚めた。

リビングのほうから、
ゴソゴソと音がしてる。


「大野さん?」
「あ、おはよう。」


リビングのドアを開ければ、
大野さんがいる。


「ごめん。コーヒー貰おうと
思ってキッチン入っちゃった。」
「いいよ、全然。場所分かった?」
「うん。」
「朝ごはん、食べる?」
「んー…。食べない。」
「ダメ、食べないと。」


えー、まちゅじゅんのケチ、なんて
言ってるけど。

1人の時なら、食べてないんでしょ?
朝ごはんどころか、夜ご飯を食べてるか
どうかさえ不安だ。


簡単な朝ごはんを食べながら、


「今日、仕事は?」
「俺は午後から。まちゅじゅんは?」
「俺も午後から。

だから、午前中にやりたいことが
あるんだけど。」
「ん?」
「リーダー、俺んちにおいでよ。」
「…へ?」


心底驚いた顔をしてる。

俺だってびっくりだよ。
何言ってんだって感じだよ。


でも、それよりも


「リーダーのドラマ撮影が終わるまで。

俺と同じドラマ撮影仲間として、さ。」
「ドラマ撮影仲間って何だよ…。」


失笑しちゃってるけど、
俺は本気だから。


マネージャーにはちゃんと伝えてある。

昨日、大野さんが倒れたことも。
無理をしてるってことも。


「ちゃんと許可も取ったから。」
「…俺、邪魔にならない?」
「なる訳ないじゃん。

大野さんの家に、荷物取りに
行くよ。午前中に。」


ちょっと強引かなって思った。

だけど、


「…ありがとな。」


そう言った大野さんを見て、
あながち間違ってないかもって思った。

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