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DAYS

第19章  身長差のない恋人 N×O




O side



「好き。離れないで。」って
言われた時は、分からなかった。


胸がきゅっと苦しくなるのも。

ニノを見ると、ホッとするのも。

全部恋してるからだ、って事。



「好きだよ。」
「ぅぅー…っ。」


俺の胸に飛び込んでくるニノ。

恥ずかしいのか、
頭を押し付けてくる。


「擽ったいよ。」
「っつ。」


まだ泣いてる。


ニノが落ち着くまで、しばらく
そうしてた。


そしたら、くてん、って体の全てを
俺に預けてくる感覚。

ん?と思って、


「ニノー?」

声をかけても、返事がない。



慌てて体を起こせば、


「え、逆上せてるじゃん。」


意識を飛ばしてる。


さっき逆上せてた時に無理してたのも
あるだろうし、安心…っていうのも
あるのかな?



ニノを浴槽の淵にもたれさせて、
先に自分の体を拭いてしまう。


その辺にある下着と、Tシャツを
すぽーんと着て、急いでニノを抱える。



「軽いな。」


華奢なニノは、俺でも簡単に
持ち上げられる。

すっぽり俺の腕に収まってる。


そんなニノがどうしようとなく愛おしい。


これが恋なんだ。

これが愛なんだ。



「教えてくれてありがと…。」


赤ちゃんみたいに綺麗な肌に、
ちゅっとキスをした。

そしたら、少し笑ったような顔で


「ふふ…。おーのさん…。」

って、腕の中で体を捩るから。



寝顔を見てるだけなのに、
反応してきちゃってる俺の息子。





「っしょっと。」


ベッドにゆっくりと体を寝かせる。

少し丸まるように寝てる。


「猫みたい。ふふ。可愛い。」


つい可愛くて、キスをする。


そしたら、止まんなくなっちゃって。


もっとニノが欲しくなる。

もっともっと触れたくなる。



何なんだろ。
今日の、ほんとさっきまでは
何も感じなかったのに。

コイツが俺の恋人なんだって思ったら、
変に意識しちゃって。


ゆっくりタオルの端から手を入れて、
滑らかな肌に触れる。

首筋に、鎖骨にキスを落とす。


俺のだって、夢中になった。




「寝込みを襲うって…。
なかなかですね、大野さん。」

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