
密ばち
第9章 幼なじみ
恭介も戻り、お互い風呂と着替えを済ませてリビングに集合。
「弥月、本当バカだよな」
「だ、だって…。」
「キス、どうだったの?」
「え?」
「初めてだったんだろ。嬉しかったの?」
「…嬉しかったっていうよりは…びっくりした」
「なんだそりゃ」
「上唇を舐められて、舌を入れられて…。みんなってああいうことしてるのかな?キスってそういうものなの…?」
「……まぁ見ず知らずの人からされるもんじゃないだろ。てか激しすぎ」
「わかんないよ…。付き合ったことすらないんだもん。いくら見かけが変わっても、わたしは恋をする権利なんか……」
そう言い終わるまえに。
フワッ
暖かい何かに包まれる。
恭介は弥月を抱きしめていた。
「権利とか、義務とかない。難しいことばっか考えんな?でもお前が傷つくとこは見たくねぇんだよ。」
「きょ…すけ…」
「だからそういうことは、ちゃんと好きな人としろ!な?」
「ん、ありがと」
弥月の中である気持ちがそわそわする。
(今包んでくれてるこの人は、初恋の人だったな…)
想いを告げる勇気もなくて。
叶うはずもなくて。
ずっと気持ちに蓋をしていた。
心からの恭介の言葉に、幼なじみとしてだけではなく。
とくん、と胸がなった。
それからテレビを見ながら雑談をし、気がつけば0時を過ぎていた。
「まだテレビみる?」
そう聞きながら弥月を見ると
「…すーっ」
「寝てんのかーい」
リビングの机にもたれるようにして寝ている弥月を、恭介はそっと抱き抱えてベッドに移動させた。
綺麗な肌。
薄くピンクに色づいた可愛らしい唇。
見る者を虜にさせる瞳。
つい見つめてしまう。
恭介は弥月を起こさないように立ち上がろうとした。
が、
「ん……きょ…す、け…」
寝言を言いながら、弥月は恭介の手を掴んだ。
口元は微笑んでいる。
「……ちきしょ」
恭介はしゃがみ、手を頬に添え弥月の唇に優しくキスをした。
「………俺が初めてのキス、したかったんだよ」
頭を撫でながらそう告げると、弥月の部屋から出ていった。
「弥月、本当バカだよな」
「だ、だって…。」
「キス、どうだったの?」
「え?」
「初めてだったんだろ。嬉しかったの?」
「…嬉しかったっていうよりは…びっくりした」
「なんだそりゃ」
「上唇を舐められて、舌を入れられて…。みんなってああいうことしてるのかな?キスってそういうものなの…?」
「……まぁ見ず知らずの人からされるもんじゃないだろ。てか激しすぎ」
「わかんないよ…。付き合ったことすらないんだもん。いくら見かけが変わっても、わたしは恋をする権利なんか……」
そう言い終わるまえに。
フワッ
暖かい何かに包まれる。
恭介は弥月を抱きしめていた。
「権利とか、義務とかない。難しいことばっか考えんな?でもお前が傷つくとこは見たくねぇんだよ。」
「きょ…すけ…」
「だからそういうことは、ちゃんと好きな人としろ!な?」
「ん、ありがと」
弥月の中である気持ちがそわそわする。
(今包んでくれてるこの人は、初恋の人だったな…)
想いを告げる勇気もなくて。
叶うはずもなくて。
ずっと気持ちに蓋をしていた。
心からの恭介の言葉に、幼なじみとしてだけではなく。
とくん、と胸がなった。
それからテレビを見ながら雑談をし、気がつけば0時を過ぎていた。
「まだテレビみる?」
そう聞きながら弥月を見ると
「…すーっ」
「寝てんのかーい」
リビングの机にもたれるようにして寝ている弥月を、恭介はそっと抱き抱えてベッドに移動させた。
綺麗な肌。
薄くピンクに色づいた可愛らしい唇。
見る者を虜にさせる瞳。
つい見つめてしまう。
恭介は弥月を起こさないように立ち上がろうとした。
が、
「ん……きょ…す、け…」
寝言を言いながら、弥月は恭介の手を掴んだ。
口元は微笑んでいる。
「……ちきしょ」
恭介はしゃがみ、手を頬に添え弥月の唇に優しくキスをした。
「………俺が初めてのキス、したかったんだよ」
頭を撫でながらそう告げると、弥月の部屋から出ていった。
