
Doki Doki⛔️one way love〜一方通行の恋
第6章 6
「あー、調子悪っ…」
少し良くなったとはいえ、本調子とまでいかない雛はいつものようにがっついて食べられず不機嫌だ
気分転換に出かけることも出来ずに二日酔いのムカムカなのか何なのかわからずにその日は悶々と過ごした
シャワーを浴び、夕方遅くになっても駿は帰って来なかった
ぐぅぅ…
お腹すいた
流石に食欲の戻った雛は冷蔵庫を漁ると、昼の残りを温め直してがっついた
「うんまーっ、やっぱ美味いわ… あの人、プロ? 天才?」
満腹になりご機嫌で何処かのオヤジ張りに茶を啜る雛
片付けもそこそこに、リビングにデンと置かれた駿が持ち込んだ立派なソファで寛いでいるとインターフォンが鳴った
ん?!
係長か?
いや、待て、係長なら鍵を持っている筈…
さては鍵を忘れて出掛けたか?
念のため、物音を立てない様そーっと抜き足、差し足でインターフォンの画面の所まで行ってみる
はて…?!
どこぞの美人さん?
画面を覗くと、とんでもない美人が立っている
どうしよ…
係長の客か?
いや、待て、どちらにしても雛が出るのはマズイ、非常にマズイのでわないか?!
雛が戸惑っていると
何度か鳴らした後、諦めたようで立ち去って行った
ふぅ…
さて、どうしよ
係長が戻ったら言うべきか、言わざるべきか…
ええい、面倒だ
放置!放置!
歯磨きを済まして自室へ戻った雛はそのまま寝てしまった
